結論 — 登録証があるかどうかで、行き先が変わる

実家の蔵や押入れから、刀が出てきた。古い家の片付けでは実際に起きます。

最初に確かめるのは登録証(銃砲刀剣類登録証)があるかどうかです。 薄い紙で、刀と一緒に袋や箱に入っていることが多く、書類の束にまぎれている場合もあります。

登録証がある登録証がない
まずどこへ都道府県の教育委員会発見した場所の警察署
何をする所有者が変わった届出発見の届出 → その後に登録審査
期限20日以内速やかに

いきなり車に積んで持ち込まないでください。 持ち運ぶ必要があるときは、先に電話で相談して指示を受けてから動くほうが確実です。

登録証がある場合 — 20日以内の届出

銃砲刀剣類所持等取締法17条1項は、登録を受けた銃砲・刀剣類を相続により取得した者は、20日以内に、 その登録の事務を行った都道府県の教育委員会に届け出なければならないと定めています。

ポイントは2つあります。ひとつは相続でも届出が要ること。 買ったときだけの話ではありません。もうひとつは、届出先が自分の住所地ではなく、登録証に書かれている教育委員会だということです。 実家が遠方なら、その県の教育委員会あてになります。

古い登録証は年号の表記が読みにくいことがあります。 判読できない場合も、自己流で解釈せずに教育委員会に問い合わせてください。

登録証がない場合 — 警察署が先

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    発見した場所を管轄する警察署に届け出る速やかに

    持ち込む前に電話で連絡し、運び方の指示を受ける

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    銃砲刀剣類発見届出済証の交付を受ける
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    教育委員会から登録審査の案内が届く

    警察から教育委員会へ通知が回ります

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    登録審査を受ける審査会の開催日

    東京都では年5回など、開催回数は自治体によります

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    登録されれば登録証が交付される

注意したいのが審査を受ける場所です。 実家のある県で発見しても、届け出た人が県外に住んでいる場合は、 住所地の都道府県で登録審査を受ける扱いになります。 遠方の実家を片付けている人には関係してくるところです。

片付けの段取りに、どう組み込むか

遺品整理の日程を組んでいる最中に出てくると、進行が止まります。刀剣類は「その場で決めない物」として、いったん脇に置いてください。

業者に一括で持っていってもらう対象にはなりません。 遺品整理業者が扱えるかどうかも会社によります。 見積もりの段階で「刀が出てきたらどうするか」を確認しておくと、 当日あわてずに済みます。

業者選びで先に確かめる項目は遺品整理の相見積もり、 その場で捨てる判断をしないほうがよい物の考え方は売れないけど捨てられない物にまとめています。

刀と一緒に、家の権利証や古い契約書が同じ場所から出てくることもあります。 書類の探し方は実家の書類整理を参照してください。

価値の判断は、手続きの後で

値打ちがあるのか、どこに売れるのか。気になるところですが、順番としては手続きが先です。登録の状態がはっきりしないまま 買い取りの話を進めると、引き渡しの段階で止まります。

手続きが済んでから、複数の専門店に見てもらうかどうかを考えれば十分です。「早く決めてほしい」と急かす相手とは距離を置いてください。この判断の順番は、家財全般に共通します。

よくある質問

登録証が見つかりません。持っているだけで問題になりますか?

登録証のない刀剣類をそのまま持ち続けることは想定されていません。ただし、実家から出てきた時点であわてる必要はなく、手順が用意されています。発見した場所を管轄する警察署に発見の届出をすると、銃砲刀剣類発見届出済証が交付されます。そのうえで都道府県教育委員会の登録審査を受け、登録されれば登録証が交付されます。持ち運ぶ必要があるときは、事前に警察署に相談し、指示に従ってください。自分の判断で車に積んで動かす前に、まず電話で連絡するのが安全です。

相続した後、すぐ売るつもりです。それでも届出は必要ですか?

必要です。銃砲刀剣類所持等取締法17条1項は、相続により取得した者に対して、20日以内に登録の事務を行った都道府県の教育委員会へ届け出ることを求めています。売る予定があるかどうかは条文の要件に関係ありません。売却先が決まっている場合でも、いったん自分が取得した事実について届け出ることになります。なお、その後に買い手へ引き渡せば、今度は買い手の側が同じ届出をすることになります。届出の様式や提出方法は都道府県ごとに案内があるため、登録証に記載された教育委員会に確認してください。

刃がボロボロで価値はなさそうです。捨ててよいですか?

家庭ごみとして捨てることはできません。状態が悪くても登録の対象になっている物であれば、手続きの対象です。処分を希望する場合は、登録証を添えて警察署に任意提出する方法があり、その際の手順は警察署で案内を受けられます。美術品としての価値の有無と、法律上の扱いは別の話です。錆びているから、刃こぼれしているからという理由で自己判断せず、まず登録証の有無を確かめて、警察署か教育委員会に相談してください。判断を急がないことがいちばん安全です。

一般的な手続きの解説です。届出の様式・審査会の開催回数・提出方法は都道府県ごとに異なります。実際の手続きは登録証に記載された都道府県教育委員会、または発見場所を管轄する警察署にご確認ください。

この記事の出典(4件)
  • 銃砲刀剣類所持等取締法 17 条(登録を受けた銃砲刀剣類を取得した者の届出)
  • 東京都教育委員会: 銃砲刀剣類を発見したとき
  • 茨城県教育委員会: 銃砲刀剣類の手続き
  • 神奈川県: 銃砲刀剣類登録手続きについて