査定額の高さで選ぶと売れ残りやすい。見るのは会社と担当者
実家の売却で最初に迷うのが、どこに任せるかです。複数の会社に査定を頼むと金額はばらつくので、 いちばん高い数字を出した会社に頼みたくなります。ところが相場を無視した高値で売り出すと、反響が出ないまま時間だけが過ぎて売れ残りやすくなるという指摘があります。プロでも売り出してみるまで結果は読めない、という前提に立つと、 選ぶ基準は金額そのものではなくその金額の根拠を説明できるか、 そして動かなかったときに何を変えると言えるかに移ります。
もう一つの軸が担当者です。売上実績のある担当者が自分の実家にとって最適とは限らない、 という指摘もあります。実家の売却は物件も家族の事情も一つずつ違うので、 決まった売り方を当てるより、自分の事情に合わせて考えてくれるかどうかが結果を左右します。
※ この記事で紹介する指摘・事例は、実家じまいの実務者が自身のチャンネルで発信している内容です。 当サイト運営者自身の体験ではありません。金額はいずれも「そう提示された事例がある」という報告であり、 相場を示すものではありません。法令・制度の部分は条文と公的資料で裏取りしています。
なお、この記事は複数の会社が「うちで扱えます」と言ってくれる場面を前提にしています。 そもそも引き受け先が見つからない、逆に持ち出し(引き取り料)を求められた、という段階の話は「引き取り料を払ってください」と言われたらにまとめました。 読者の立ち位置がかなり違うので、そちらから読んだほうが早い場合があります。
前提: 査定額は「売れる金額」ではなく、根拠の説明が義務づけられた「意見」
査定額を見る目が変わると、会社選びの基準も変わります。押さえておきたいのは次の 3 点です。
- 宅地建物取引業法 34 条の 2 第 2 項は、不動産会社が価額について意見を述べるときは、その根拠を明らかにしなければならないと定めています。 査定額は法律上「意見」であり、根拠の提示は依頼者へのサービスではなく義務です。
- 国土交通省「宅地建物取引業法の解釈・運用の考え方」は、根拠として価格査定マニュアルや 同種の取引事例など合理的な説明がつくものを挙げ、根拠の明示は口頭でも書面でもよいが、 書面のときは鑑定評価書でないことを明記すること、査定に要した費用は依頼者に請求できないことを示しています。
- 公益財団法人不動産流通推進センターの価格査定マニュアルの解説では、 査定価格は3 か月程度で買い手が付くことを目安に算出する参考値で、 売り出し価格は売主が決め、最終的な売買価格は買主との交渉で決まると説明されています。
出典は宅地建物取引業法 34 条の 2 第 2 項です。 あわせて国土交通省「宅地建物取引業法の解釈・運用の考え方」第 34 条の 2 関係 8 「媒介価額に関する意見の根拠の明示義務について」。 不動産流通推進センター「既存住宅価格査定マニュアル利用の手引き」。
つまり査定額は「3 か月で買い手が付きそうな価格」についての意見であって、 売却保証ではありません。だから比べるべきは金額ではなく、 「近隣のどの成約事例と比べたのか」「うちの実家のどこを減点し、どこを加点したのか」という説明の中身です。 説明を聞いたうえで自分が納得して始められているかを確認しておくと、 売り出した後に迷いが出にくくなります。逆に、根拠を尋ねたときに具体的な事例が出てこない、 「この価格でいけます」の一点張りになる、という反応は判断材料になります。
売り出した後に「販売中」で止まってしまったときに何を確認するかは販売中で止まったときに確認する 5 つのことで 扱っています。媒介契約の種類ごとの法定報告頻度やレインズの登録証明書の見方もそちらにまとめています。
会社のタイプで得意分野が違う。「大手だから安心」とは限らない
不動産会社はコンビニより数が多く、ホームページを見ただけでは判断できないため 会社選びは「ガチャ」のようなものだ、という指摘があります。 さらに大手であっても田舎の実家の売却には対応していないことがある、 大手だから手厚い対応が受けられるとも限らない、という報告もあります。 相性を運任せにしないために、まずタイプごとの守備範囲を把握しておきます。
| 会社のタイプ | 相対的に強い場面 | 弱くなりがちな場面 | 確認するとよいこと |
|---|---|---|---|
| 全国展開の大手仲介 | 都市部・駅近・需要が読める物件。買い手側の顧客数と広告量 | 営業エリア外の地方物件は取り扱い自体を断られることがある | 実家の市区町村が営業エリアに入っているか。担当支店はどこになるか |
| 地元の地域密着型 | その地域の買い手の顔が見えている。周辺の成約事情に詳しい | 遠方在住の売主とのやり取り(郵送・オンライン)に慣れていない場合がある | 直近 1 年でその地域の戸建てを何件扱ったか。遠隔でのやり取りは可能か |
| 地方・築古を専門に扱う仲介 | 他社で断られた古家・過疎地の物件。売り方の選択肢が多い | 数が少なく探しにくい。提案の前提(古家付き・現況渡し)が売主の希望と合わないことがある | 似た条件の家をどう売ったか。古家付きのまま売る前提かどうか |
| 買取(自社で買う)を主とする会社 | 期限が決まっている場合。金額と入金時期がその場で出る | 仲介で売るより価格は下がるのが一般的。売り方の選択肢は増えない | 提示額の根拠。決済時期。残置物や境界の扱い |
| ネット集客中心の会社・一括査定経由 | 短時間で複数の見立てを集められる | 連絡が集中する。エリアや物件種別が対象外でも査定だけ届くことがある | 実際に現地を見て出した金額か、机上の概算か |
※ タイプ分けは傾向の整理で、個々の会社が必ずこの通りだという意味ではありません。 同じ会社でも支店・担当者によって対応力は変わります。
この表でいちばん実用的なのは「断られ方」の読み替えです。会社によって対応力や得意分野が違うため、1 社に断られても諦める必要はないという指摘があります。「うちでは扱えない」はエリアや取扱方針の話で、 「市場に買い手がいない」とは意味が違います。 1 社の「売れません」で結論を出さないための具体的な確認順序はマイナス査定の記事に、 仲介以外の出口まで含めた選択肢の比較は田舎の実家が売れないときの 5 つの選択肢に整理しています。
そして最低限の身元確認として、免許番号が実在するかは国土交通省の検索システムで照会できます。 手順はマイナス査定の記事に載せているので、 初回の面談前に一度済ませておくと、その後の話を落ち着いて聞けます。
「売れなければ○○万円で買い取ります」と言われたときに見るところ
売却の提案で、一定期間内に売れなかった場合に不動産会社自身が決めた金額で買い取るという条件が付くことがあります。買取保証(買取担保)と呼ばれる仕組みです。 売れ残る不安が消えるので魅力的に見えますが、 「売れなければ 1,400 万円で買い取る」という提示に対して、 別の専門家の見立ては低く見ても 1,800 万円だった、という事例が紹介されています。 家族全員が納得していたところに第三者の意見が入って、初めて差に気づいたという流れです。
※ 1,400 万円 / 1,800 万円という金額は、実務者が紹介している個別の事例です。 相場や一般的な乖離幅を示すものではありません。
この仕組みそのものは、怪しいものではありません。 国土交通省「宅地建物取引業法の解釈・運用の考え方」は、媒介契約の特約について次のようにしています。
「一定の期間中に目的物件の売却ができなかったときは、宅地建物取引業者が媒介価額を下回る価額で 買い取る旨の特約は、売主が宅地建物取引業者に安く売ることを義務付けず、売主の希望があれば 宅地建物取引業者が買い取るべきことを定めたのみであれば差し支えない」
ここから読み取れるのは 2 つです。国が制度として想定していること。 そして「買い取ってもらう権利」であって「安く売る義務」ではない建て付けが条件だということです。 売主が必ずその金額で売らなければならない形は、依頼者に不利な特約として 標準媒介契約約款による契約では認められないとされています。
金額の水準についても公的な説明があります。 公益財団法人不動産流通推進センターは、買取保証の買取価格は物件ごとに個別に決められるとしています。 そのうえで一般的には不動産会社の査定価格より低くなるため、 どの程度の水準になるのかを事前に十分確認すべきだと案内しています。 さらに買取保証は必ず利用できるものではなく、会社や物件によって対応が異なることにも留意すべきだとしています。国交省の文言も「媒介価額を下回る価額」です。 つまり査定額より低くなること自体は仕組みの前提であって、 問題は「どれだけ低いのか」と「その差の理由が説明できるか」に絞られます。
| 確認すること | なぜ確認するのか | 根拠・出典 |
|---|---|---|
| 買取保証額の根拠と、査定額との差の理由 | 査定価格より低くなるのが一般的とされている。差の大きさと理由は説明を受けて判断する部分 | 不動産流通推進センター(不動産ジャパン)/ 宅建業法 34 条の 2 第 2 項(根拠明示義務) |
| 使うかどうかを決めるのは売主か | 売主に安く売る義務を課す形ではなく、売主の希望があれば買い取るという建て付けが条件とされている | 国交省「解釈・運用の考え方」第 34 条の 2 関係 6(3)⑩ |
| 期間・金額・条件が書面になっているか | 標準媒介契約約款に買取保証の条項はなく、約款外の特約として書かれる。口頭の約束は後から確かめられない | 標準媒介契約約款(平 2 建設省告示 115 号、最終改正 令 4 国交省告示 583 号) |
| 買取に移るとき、媒介契約はどう扱うのか | 媒介業者が自ら買主になる場合は、媒介契約を合意解除したうえで売買契約に進むのが適切とされた裁判例がある | RETIO トラブル事例 117(東京高判平成 14 年 1 月 16 日) |
| 業者に売る契約はクーリング・オフできないと理解しているか | 宅建業法のクーリング・オフは業者が「自ら売主となる」場合の制度。売主が消費者側の取引には適用されない | 宅建業法 37 条の 2 / 国民生活センター「高齢者の自宅の売却トラブルに注意」(2021 年) |
※ 個別の契約が適法かどうか、提示額が妥当かどうかを本記事で判断することはできません。 内容に不安があるときは、売却を依頼していない立場の専門家や、 消費生活センター(消費者ホットライン 188)に相談してください。
買取そのものを選ぶ判断(仲介で粘るか、買取で確定させるか)は買取と仲介はどっちが得?で 価格差の目安とスピードの観点から比較しています。 買取保証は「仲介で売り出しつつ、下限を決めておく」形なので、 この 2 つの中間に置いて考えると整理しやすくなります。
会社より担当者。売上実績と「自分に合うか」は別
実際に動くのは会社ではなく担当者です。売上ナンバーワンの営業担当が、自分の実家の売却に最適とは限らないという指摘があります。 売主の悩みも物件の地域も一つずつ違うので、決まった販売手法を当てるだけでは合わないことがある、 という趣旨です。反対に、親切そうに見える相手ほど内容を見極める必要があるという注意喚起もあります。 人柄の良さと、提案の中身が自分の条件に合っているかは別に評価する、ということです。
見極めは印象ではなく質問でやるのがいちばん早いです。 責める必要はまったくなく、事実確認として並べれば十分です。 まっとうに動いている担当者なら、この種の質問で気分を害することはありません。
- この家を、どんな人に売るつもりですか想定する買い手像(移住・実需・投資・隣地の人・古家を直して住む人)を具体的に言えるかどうか。ここが曖昧なままだと広告の作り方も決まらない
- その査定額は、どの成約事例と比べて出した金額ですか売り出し中の価格ではなく成約事例で説明できるか。根拠の明示は宅建業法上の義務なので、遠慮なく聞いてよい
- 売れなかったとき、何を、いつ変えますか「価格を下げましょう」以外の手(掲載先・写真・訴求・引き渡し条件・売り方の変更)が出てくるかどうか
- 報告はどの頻度で、どの方法でもらえますか媒介契約の種類によって法定の報告頻度が決まっている。書面かメールで残る形を希望すると先に伝えておく
- 買取保証があるなら、その金額の根拠と、使うかどうかを決めるのは誰ですか査定額との差の理由。売主が選べる建て付けになっているか。期間と条件が書面にあるか
- この地域・この築年数の家を、直近で何件扱いましたか会社の実績ではなく、目の前の担当者自身の経験を聞く。数が少なくても正直に答えるかどうかが見えるところ
- 家財が残っている状態でも進められますか片付けをどこまで売主がやるのか。現況渡しの可否で段取りと期間が変わる
- 私の事情(期限・金額・手間のどれを優先したいか)を伝えたら、どう変わりますか売主側の優先順位を言葉にして返してもらう。ここが噛み合わないと「無難に待つ」提案しか出てこない
最後の項目は、担当者を試す質問ではなく売主側の宿題でもあります。 いつまでに現金化したいのか、金額と時期のどちらを優先するのか、 家財の片付けはどこまで自分でやれるのか — こうした前提は伝えないと相手には見えません。 一度のヒアリングで事情がすべて伝わることはまずないので、 先に紙に書いてから会うだけで、面談の質はかなり変わります。
1 社目で決めない。2 社目を先に用意しておく
最初に相談した会社で嫌な対応をされると、次の会社を探す意欲そのものが削がれてしまうという指摘があります。これは会社選びの技術の話ではなく、段取りの話です。 「良い 1 社目を引く」ことを目標にすると外れたときに止まってしまうので、 最初から2 社に当たる前提で予定を組んでおきます。同じ質問を 2 回することで、 答えの違いから相場観と説明の質の両方が見えてきます。
- 1聞くことを紙に 1 枚書く相談の前
上のチェックリストから 5 つ選ぶだけでよい。売主側の優先順位(期限・金額・手間)も同じ紙に書いておく
- 2候補を 2 社決める。タイプは変える相談の前
大手と地元、地元と築古専門など、守備範囲が違う組み合わせにする。同じタイプ 2 社だと同じ答えしか返ってこない
- 31 社目に会う。契約はしない1 週目
査定額を聞く場ではなく、根拠と売り方を聞く場にする。その日に媒介契約を結ばないと決めておく
- 42 社目に、まったく同じ質問をする1〜2 週目
金額を比べるのではなく、説明の具体性と買い手像の違いを比べる。断られたら理由(エリア外か、需要の話か)を必ず聞く
- 5答えを横に並べて、任せる 1 社を決める2〜3 週目
査定額の高さではなく、根拠が説明できたか・動かないときの手を持っているか・報告の形が合うかで選ぶ
- 6媒介契約の種類と期間を決めて任せる3 週目〜
種類ごとに法定の報告頻度とレインズ登録の扱いが違う。契約日と満了日を先に手帳に書いておく
- 7任せた後は、印象ではなく数字で確認する売り出し後
問い合わせ件数・内覧件数・掲載内容。止まったときの確認順序は別記事に整理
6 番目の媒介契約の種類(一般・専任・専属専任)の違いと、それぞれの法定報告頻度・ レインズ登録の期限は販売中で止まったときに確認する 5 つのことに 条文つきで表にしています。契約を結ぶ前に一度目を通しておくと、 説明を聞きながら「今どの契約の話をされているか」が分かります。
相続登記から引き渡し・確定申告までの全体像は実家売却の流れ 8 ステップにまとめています。 会社選びはこの流れのステップ 2〜3 にあたる部分で、ここに 2〜3 週間かけても 全体のスケジュールはほとんど遅れません。
「こんな実家の相談は迷惑ではないか」で止まらなくていい
相談自体を躊躇してしまう人がいます。ど田舎にあって売れるかも分からない実家の相談をするのは、専門家に迷惑ではないかと心配して連絡できないでいた、という報告があります。 その気後れは想像しやすいものですが、相談が遅れる分だけ固定資産税と管理の手間は積み上がります。
制度の側から見ると、遠慮する理由は薄いです。価額の根拠を明らかにすることは 宅地建物取引業法上の義務で、国土交通省の解釈・運用の考え方はそのために行った価額の査定等に要した費用を依頼者に請求できないとしています。 査定は仲介業務の一環として通常無料で行われるものだ、という説明も 不動産流通推進センターの資料に出てきます。 もちろん会社側にも受けられる範囲があるので断られることはありますが、 それは「相談してはいけなかった」ではなく「その会社の対応範囲外だった」ということです。
売る意思が固まっていない段階でも、価格の目安を知っておくと選択肢を比べられます。 「売る・貸す・持ち続ける」のどれにするかを決めるのは、金額を見た後でも遅くありません。
なお、相談先の切り分けも押さえておくと動きやすくなります。 不動産会社は売却の相手を探す専門で、遺産分割で揉めている・名義変更が済んでいない・ 相続税の申告が必要といった論点は士業の領域です。 どの士業に何を頼めるかは相続の相談先はどこ?に振り分けフローを載せています。 名義が親のままだと売買契約まで進めないので、登記の相談と査定は並行で構いません。
決めずに持ち続けた場合、固定資産税と管理費が何年でいくらになるかを試算できます。「もう少し考える」の費用を数字にしておくと、会社選びに時間をかける判断もしやすくなります。
無料ツール(登録不要)空き家の維持費シミュレーター — 持ち続けた場合の累積コスト空き家のまま持ち続けた場合の維持費が、年数ごとに見える使ってみる →よくある質問
Q. 査定額がいちばん高い会社に任せてはいけないのですか?
「高い査定額を出した会社を選んではいけない」という決まりはありません。問題になるのは、根拠のない高値がそのまま売り出し価格になってしまう場合です。宅地建物取引業法 34 条の 2 第 2 項は、不動産会社が価額について意見を述べるときはその根拠を明らかにしなければならないと定めています。つまり査定額は「意見」であり、根拠の説明を求めるのは売主の権利です。不動産流通推進センターの価格査定マニュアルの解説では、査定価格は 3 か月程度で買い手が付くことを目安に算出する参考値で、不動産鑑定評価とは異なるものと説明されています。金額の大小より「その金額で 3 か月動かなかったらどうするか」まで一緒に話せる会社かどうかを見てください。
Q. 「売れなければ○○万円で当社が買い取ります」と言われました。信用していいですか?
この仕組みは買取保証(買取担保)と呼ばれ、国土交通省「宅地建物取引業法の解釈・運用の考え方」でも、一定の期間中に売却できなかったときに宅建業者が媒介価額を下回る価額で買い取る旨の特約として想定されています。ただし同資料は、売主に安く売ることを義務付けず、売主の希望があれば業者が買い取るという建て付けであれば差し支えないという条件を付けています。売主が必ずその金額で売らなければならない形は「依頼者に不利な特約」として標準媒介契約約款による契約では認められません。また不動産流通推進センターは、買取保証の買取価格は一般に不動産会社の査定価格より低くなり、必ず利用できるものでもないと説明しています。実務としては、金額の根拠・使うかどうかを決めるのは誰か・期限・査定額との差の理由を、契約前に書面で確認してください。
Q. 売れるか分からない実家でも、査定や相談を頼んでいいのでしょうか。迷惑ではないですか?
「売れないような実家の相談をするのは迷惑ではないか」と心配して相談が遅れる、という報告があります。制度の側から見ると、価額の根拠を明らかにすることは宅地建物取引業法上の義務で、国土交通省の解釈・運用の考え方は、そのために行った価額の査定等に要した費用は依頼者に請求できないとしています。査定は仲介業務の一環として通常無料で行われるものだという説明も、不動産流通推進センターの資料に出てきます。相談して断られることはあり得ますが、それは「相談してはいけなかった」という意味ではなく、その会社の対応範囲外だったということです。会社によって得意分野が違うという指摘もあり、断られた事実がそのまま「売れない」の証明にはなりません。
※ 本記事は宅地建物取引業法の条文、国土交通省「宅地建物取引業法の解釈・運用の考え方」、 標準媒介契約約款、公益財団法人不動産流通推進センターおよび国民生活センターの公表資料に基づく 一般的な情報提供です。個別の契約の適法性や提示額の妥当性についての判断は含みません。 具体的な対応は免許行政庁の窓口や弁護士等の専門家にご相談ください。